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【会社を辞めた後の健康保険】お得なのは国民健康保険か?任意継続か?

会社を辞めた後の手続きとして大事なのが「健康保険」への加入です。

退職後、すぐに次の会社に転職する場合には、次の会社が手続きをしてくれますので心配ありません。

退職後、個人事業主として開業する場合、しばらくのんびりする場合、失業手当をもらいながら転職活動をする場合等は、自分で健康保険の手続きをする必要があります。

今回は、この健康保険への加入について見ていきます。

(保険料は各種条件により変動するため、ここでは一般的な取扱いを記載している点ご留意ください。)

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【目次】

 

1.国民健康保険と任意継続又は扶養に入る

退職後、すぐに次の会社に転職しない場合には、国民健康保険か退職前の会社の健康保険組合に継続して加入(=「任意継続」といいます。)する必要があります。

気になる保険料ですが、国民健康保険と任意継続では計算方法が違いますので、よく確認する必要があります。

また、家族が働いている場合で、扶養として認められれば、保険料を負担することなく、家族が加入している健康保険に加入することができます。

 

2.「国民健康保険」の保険料

国民健康保険の手続きは、お住いの市役所にて行います。

保険料の計算のベース(算定基礎額)となるのが、前年の所得金額です。

一人当たりの算定基礎額=前年の総所得金額-33万円(基礎控除)

算定基礎額に含まれる主な所得
・給与所得(事業専従者給与等を含む)
・雑所得(公的年金所得を含む)
・利子所得
・配当所得
・不動産所得
・事業所得(営業・農業など)
・総合短期譲渡所得・総合長期譲渡所得(土地・建物以外の財産を売却したときの所得)
・分離短期譲渡所得・分離長期譲渡所得(土地・建物などを売却したときの所得で特別控除後の金額)
・申告分離の上場株式等の配当所得
・株式に係る譲渡所得
・一時所得
・山林所得
※上記の所得のうち、繰越純損失等がある場合はその控除後の金額になります(ただし、雑損失は控除されません)。

注意が必要なのは、配当や上場株式等の譲渡を特定口座(源泉徴収あり)で行い申告不要としている場合には、算定基礎額には含まれませんが、これらを含めて確定申告した場合には、繰越控除後の所得金額が算定基礎額に含まれる点です。

 

また、国民健康保険には扶養という概念がありませんので、ご家族すべての算定基礎額をもとに保険料が算定されます。

 

では具体的に「前年の総所得金額」はどこで確認できるかというと、お給料だけのサラリーマンだった場合には「前年の源泉徴収票」、お給料の他に所得があった場合には「前年の確定申告書」で確認することができます。

 

【給与だけの場合】

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【給与の他に所得がある場合】

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※第三表を用いて申告している場合には、上記の示した部分の金額に、第三表から算定基礎額に含まれることになる所得金額(上場株式等の譲渡所得など)を加えた合計額となります。

 

前年の総所得金額が分かったら、市役所のホームページを見て保険料を計算してみましょう。

市によっては自動で計算してくれるツールを提供しているところもありますので有効活用しましょう。

また、市役所まで足を運べば職員の方が保険料を計算してくれます。

 

3.任意継続の保険料

任意継続とは、被保険者期間が2ヶ月以上あった場合、退職後も最長2年間、続けて被保険者になる事が出来る制度です。

保険料は事業主の負担がなくなりますので、全額自己負担となり、退職時の標準報酬月額か、組合の平均標準報酬月額のいずれか低い方が適用されます。

また、扶養している家族がいる場合には、手続きを踏めば任意継続後も扶養とすることが可能です。

 

具体的に保険料をどのように計算するかですが、まず健康保険組合の「標準報酬月額保険料額表」を入手します。

そして、退職時の「標準報酬月額」を当てはめて、月額の保険料を確認します。

任意継続の場合の「標準報酬月額」は、健康保険組合によって上限が定められている場合があります。

自分の標準報酬月額と上限金額とのいずれか低い方の金額を使います。

 

保険料の金額を確認するときの留意点としては、表をみると金額が「全額」と「折半」と分かれていますが、任意継続の場合には、自分で全額負担する必要がありますので、「全額」の金額が実際の保険料となります。

 

【サンプル~協会けんぽより~介護保険の被保険者に該当しない場合】

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4.国保と任意継続どちらが得か?扶養に入れるか?

〇フルタイムで働いている家族の扶養に入ることができれば、保険料を負担することはないので一番よい。ただし、収入の条件があるため扶養の要件は要確認。

〇国民健康保険料と任意継続で負担することになる保険料を試算してみてどちらがよいのか確認してみる。

〇所得が大きい場合には、一般的には、任意継続は標準報酬月額の上限があるため、保険料が安くなる傾向にある。

〇任意継続の場合には、扶養制度があるため、家族が多く、被扶養者が多い場合には、任意継続の方が有利となる場合がある。

 

【編集後記】

マイ自転車がパンクしてしまいました。暑い中汗だらだらで、自転車を引きながらパンク修理にいきました。