日常生活でよく使うことになるプリペイドカードや商品券。
こちらで支払いをすると、通常の現金と同様に領収書に印紙税が必要になることはご存知でしょうか?
今回は商品券やプリペイドカードに関する印紙税の取扱いについて、Q&A方式で解説していきます。

商品券やプリペイドカードで決済した場合、領収書に収入印紙は必要でしょうか?
A. 印紙税が課税されますので必要になります。
商品券やプリペイドカード(以下、商品券等と記載いたします。)は、財産的価値のある権利を表彰する証券であり、その権利の移転、行使が証券をもってなされますから、印紙税法上の有価証券に該当します。(印紙税法基本通達第60条)
この商品券等と商品を引き換える際に作成する受取書は、商品という資産の譲渡の対価として、有価証券である商品券等を受領するものであるため、第17号の1文書(売上代金に係る有価証券の受取書)に該当することになると考えられます。
この場合の受取書の記載金額は、記載された受取金額(使用額)になります。
ただし、記載された受取金額が5万円未満の受取書については非課税となります。
【参考】印紙税法 別表第1 課税物件表 番号17 定義 抜粋
「「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書(第17号の1文書)とは、資産を譲渡し若しくは使用させること又は役務を提供することによる対価(手付けを含み、金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第1項(定義)に規定する有価証券その他これに準ずるもので政令で定めるものの譲渡の対価、保険料その他政令で定めるものを除く。)として受け取る金銭又は有価証券の受取書をいい・・・」
商品券、プリペイドカード自体を販売した場合はどうですか?
A. 商品券等を現金で販売した際に作成する領収書は、資産(有価証券)の譲渡の対価として現金を受領するものであるため、第17号の1文書(売上代金に係る有価証券の受取書)に該当することになると考えられます。
こちらについても、記載された受取金額が5万円未満の場合には非課税となります。
商品券、プリペイドカード自体を発行した場合はどうですか?
A. 商品券等を発行する行為は、商品券等に係る権利の原始的な創設とされており、商品券等という資産を譲渡したものとは取扱われないこととなっています。
したがって、発行元の会社が顧客等から受領する発行代金は、資産の譲渡等の対価ではないため、その際に作成する領収書は、第17号の2文書(売上代金以外の金銭の受取書)に該当することになると考えられます。
第17号の2文書についても、記載された受取金額が5万円未満であれば非課税となり、5万円以上の場合の印紙税額は200円となります。
クレジット販売の場合の領収書はどうですか?
A. クレジット販売の場合には、金銭又は有価証券の受領はありませんので、収入印紙は不要になると考えられます。
この場合には領収書にクレジットカードの利用である旨を記載しないと、第17号の1文書に該当してしまうため注意が必要です。
○○Payなどのコード決済の場合はどうですか?
A.近年では、QRコードやバーコードを利用したコード決済も広く利用されています。
コード決済については、クレジットカードのように一律に印紙税が不要となるわけではありません。
国税庁では、コード決済の仕組みや加盟店契約等によって、領収書を交付する時点で金銭等を受領したと評価できるものと、そうでないものがあるとしています。
金銭等の受領事実がある場合には第17号の1文書に該当する一方、受領事実がなく、そのことが領収書上も明らかな場合には課税文書には該当しません。
そのため、「○○Pay」などのコード決済については、各サービスの決済の仕組みや加盟店契約を確認した上で判断する必要があります。
電子データで交付する領収書について
A.印紙税は「文書」に対して課税される税金です。
領収書をPDF等の電子データのみで作成し、電子メール等により相手方へ送信する場合には、電磁的記録は印紙税法上の文書には含まれないため、印紙税は課税されません。
ただし、電子データを送信した後に、改めて紙の正本を相手方へ交付する場合には、その紙の領収書について印紙税の判定が必要となります。
※本記事は、一般的な税務上の取扱いについて解説したものであり、個別の事案に対する税務上の判断や処理を保証するものではありません。実際の取扱いは、取引内容や事実関係、適用される法令・通達等により異なる場合がありますので、具体的な判断に当たっては、税理士または所轄の税務署等にご確認ください。なお、本記事の内容は公開日時点の法令・制度等に基づいています。
大田区蒲田の「濱野純税理士事務所」
・事務所ホームページはこちら
・代表プロフィール 事務所の特徴
【税務メニュー】