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【外形標準課税】企業型確定拠出年金(企業型DC)の掛金を報酬給与額に含める時期

外形標準課税の付加価値割を計算する際には、役員や使用人に支払う給与だけでなく、一定の企業年金の掛金も「報酬給与額」に含める必要があります。

それでは、企業型確定拠出年金(企業型DC)の事業主掛金は、掛金の対象となった月と、実際に納付した月のどちらで報酬給与額に含めるのでしょうか。

今回は、企業型確定拠出年金の事業主掛金を報酬給与額に含める時期について確認していきます。

企業型DCの事業主掛金は報酬給与額に含まれる

企業型年金規約に基づき、企業型年金加入者のために支出する事業主掛金は、外形標準課税の報酬給与額に含まれることになります。

この取扱いは、勘定科目が給与勘定ではない場合、例えば法定福利費や退職給付費用などの勘定科目で処理している場合であっても、対象から外れることにはなりません。

一方、年金給付に充てる掛金ではなく、制度の管理や運営に充てるための事務費掛金等は、原則として報酬給与額には含まれません。

 

報酬給与額に含めるのは実際に納付した事業年度

企業型DCの事業主掛金を報酬給与額に含める時期は、原則として、実際に掛金を納付または払い込んだ日の属する事業年度です。

外形標準課税の報酬給与額は、原則として法人税の所得の計算上、損金の額に算入される事業年度に計上することになります。

確定拠出年金の事業主掛金について、法人税法における取扱いを確認してみると、法人税基本通達9-3-1により現実に納付または払込みをした時に損金になるとされており、未払金としては損金の額に算入することはできないとされています。

したがって、決算期末に会計上の費用と未払金を計上していても、期末までに掛金を納付していなければ、その未払額は当期の損金にもなりませんし、報酬給与額にも含めません。

翌期に実際の納付を行い、法人税上も損金に算入されることとなった時点で、翌期の報酬給与額に含めることになります。

 

(退職金共済掛金等の損金算入の時期)

9-3-1 法人が支出する令第135条各号《確定給付企業年金等の掛金等の損金算入》に掲げる掛金、保険料、事業主掛金、信託金等又は預入金等の額は、現実に納付(中小企業退職金共済法第2条第5項に規定する特定業種退職金共済契約に係る掛金については共済手帳への退職金共済証紙の貼付けを含む。)又は払込みをしない場合には、未払金として損金の額に算入することができないことに留意する。(昭45年直審(法)58「4」、昭51年直法2-39「6」、昭55年直法2-15「十三」、平11年課法2-9「十二」、平15年課法2-7「二十四」、平15年課法2-22「九」、令2年課法2-29「一」により改正)

(注) 独立行政法人勤労者退職金共済機構の退職金共済契約の場合にも、その契約に係る被共済者には、その法人の役員で部長、支店長、工場長等のような使用人としての職務を有している者が含まれる。

 

通常の未払給与との違いに注意

通常の給与や時間外手当は、期末までに債務が確定し、法人税上も当期の損金に算入されるものであれば、実際の支払日が翌期であっても当期の報酬給与額に含まれます。

これに対して、企業型DCの事業主掛金は、未払計上だけでは損金算入できません。

そのため、申告時には会計帳簿の法定福利費や退職給付費用をそのまま集計するのではなく、期末未払額の有無や、法人税申告書別表四の加算・認容状況も確認する必要があります。

企業型DCの掛金については、単に「掛金の対象月」で判断するのではなく、実際の納付日を確認することがポイントとなります。

 

  • この記事を書いた人

jun.hamano

濱野純税理士事務所 代表。HJコンサルティング合同会社 代表。 【事務所HP】https://hamanotax.com 1980年10月 埼玉生まれ。埼玉県草加市育ち、東京・蒲田在住。税理士。中小企業診断士。節税、節約、税務処理を身をもって実践しブログに公開しています。

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